米沢は餅とシュークリームも実はおいしい
山形県米沢市の名物グルメと言えば、米沢牛や米沢ラーメンが有名だ。
しかし、米沢市内には「餅店」も多い。団子や「あんびん(大福餅のこと)」などを一本一個からテイクアウトできる専門店だ。朝から営業しているのも嬉しい。
JR山形線に乗れば、峠駅で「峠の力餅」を昔ながらの立売りスタイルで買うことができる。米沢駅の近くに支店があって店頭でも買える。
米沢市内のスーパーに行けば「みそ餅」が日常的に売られている。
思えば、峠の力餅やみそ餅が今まで売り継がれているのも、米沢のもちスイーツが名物だからだったのだろう。
そこで、食べ歩きしてみることにした。
松が岬公園(上杉城址)の駐車場に車を置き、「虎屋菓子店」の赤い看板がある歩行者出口から出て、左折して歩く。まず大黒屋、その先に丸十餅店がある。
大黒屋のでんがく餅は、丸餅を竹串に刺して甘い味噌だれを塗ったもの。少し待つが、焼きたてを出してくれるので、串から落ちてしまうくらい餅が柔らかい。
丸十餅店の豆大福のこしあんは甘すぎず、餅生地の中にある塩豆が味のバランスを引き立てる。こちらも餅がとても柔らかい。
お店の方に聞くと、米沢は城下町なのでお菓子の文化があり、米沢人は「堅い」のでお祝い事にお赤飯を送るので餅店が多いのではないか、でも以前より店の数は減った、ということだった。
次は餅ではないが、以前から気になった「岩倉まんぢゅう」を目指す。米沢興譲教会や我妻栄記念館の並ぶ通りにあって、上杉神社からしばらく歩く。
作り立てのまんじゅうは経木にはさんであって、「甘酒まんじゅう」なのか、こしあんが甘い。食感は小さなあんまんで、小豆の味もしっかりとする。
そしてもう一つ、米沢はシュークリームも実はおいしい。
地元の人から温泉で聞いて、山形大学工学部近くにある角屋(すみや)菓子店に車で行った。米沢市内には菓子店も多いが、和菓子店の外観なのに、中に入ると洋菓子が多く置いてあることも多い。
これがおいしいのである。
ベレー帽を被った女性のご主人が、サクサクに焼いたシュークリームにその場でカスタードクリームを入れてくれる。「世界一のシュークリーム」を自称するだけあって、たっぷりと詰まったカスタードクリームが滑らかでおいしい。
秋冬限定のアップルパイも甘すぎず、三角形のパイ生地がしっかり焼きあがっていて、バターの風味がおいしい。
シュークリームといえば、南陽市に本店がある「白いくも」の支店も米沢市にある。この店も、後からカスタードクリームを入れるスタイルである。
駅や道の駅でお土産用の菓子を買う人も多いだろうが、地元の人しか知らない街中の名店を訪ねて、お餅やシュークリームの絶品スイーツを味わうのはどうだろうか? 新しい米沢名物グルメとして、有名になるとよいと思う。
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