(号外) 山形県 置賜(おいたま)地方でサイクリングしたい人のためのTIPS(ヒント)
4月。桜の咲く気配はないものの、春の日差しのなか、白い山々を遠くに眺めながら、残雪残る田園地帯を走るサイクリストと、何人もすれ違うようになりました。
そこで、米沢市のある山形県置賜(おきたま)地方に出かけてサイクリングをしてみたいと思う方に向けて、TIPS(ティップス、ヒントのこと)をお伝えしたいと思います。
①置賜地方はどういうところ?
置賜地方は、市街地や田園地帯がある平坦な中央部の周囲を山々が取り囲む、置賜盆地(米沢盆地)の中にあります。
南端の米沢市から北端の白鷹町まで大体50キロメートルくらいの距離ですので、スポーツ自転車であれば日帰りでどこへでも行き来できるサイクリング向きの広さですし、朝から夕方までかけて往復すればサイクリストの最初の夢である「100キロライド」が叶います。
平坦走行だけで物足りない方は、峠や山道を走ることもできます。米沢~高畠間の最上川(松川)沿いには置賜自転車道もあります(自転車専用道ですが、ランナーや犬の散歩の人も歩いているので注意)。
市や町の位置関係は、最南端の米沢市から、東側を北上すると高畠町、南陽市と続きます。米沢市の西側から北上すると、川西町、長井市、飯豊町、白鷹町と続きます。
道の駅もいくつかありますので、サイクリングの起点にするといいと思います。山形県は全市町村に温泉施設がありますので、帰りには汗を流していってください。ラーメンやそばの名店なども各地にあります。
その他、米沢では電動機付きアシスト自転車のレンタサイクルも始まっているようですが、さすがに滑川温泉は山の上なので、車か宿の送迎で行った方が無難です。また夏には、川西町でマウンテンバイクの大会が開催されます。
②走行ルートは南北方向を軸に
真ん中に川が何本も走っているためか、わかりやすく置賜盆地を東西につなぐ道路は、県道7号や国道113号(車の交通量が多く、特に飯豊以西は舗装状態が悪いのでおすすめしません)くらいしかないので、走行ルートは南北移動を軸に考えて、目的地に近づいてから東西方向の道を進むようにすると迷子になりにくいです。
南北方向に走る道路は、長井方面へは国道287号(途中、ファミリーマート川西時田店のT字路で左折し、次のT字路を右折して北進するコースもおすすめ)や県道242号が走りやすいです。国道13号は車の交通量が多く、歩道が途切れている箇所もあるのでおすすめしません。
高畠方面へは置賜自転車道を、さらに南陽市へ行くには東北中央道の高架に沿って走る側道が走りやすいです。
③諏訪峠は北から、置賜さくら回廊は南から回ると楽
川西町と飯豊町を結ぶ近道である諏訪峠は、道の駅いいで側から上ると斜度が比較的なだらかで上りやすいです。小さい峠なので、川西側から上る時は途中から自転車を押してしまっても、それほど長く歩くことはありません。
置賜さくら回廊(県道11号)は、草岡の大明神ザクラから道沿いに北上するコースだと、下り基調で鮎貝駅前まで行けるので楽です。帰りは県道9号で長井市へ戻れます。なお、長井市街から伊佐沢の久保桜への距離は短いですが、切通を通るため坂道になっています。
④軽快に走るなら郊外へ
米沢市内は車の交通量も多く、旧城下町のために道が入りんでいます。市街地から郊外の田園地帯へ出ると、交通量の少ない県道や、きれいに舗装された農免道路が縦横に走っていて、信号も少ないのでサイクリング自体を楽しむことができます。
なお、米沢市街地は平坦ですので、主な名所旧跡は自転車で回ることができます。
⑤ベストシーズンは
筆者が考える置賜地方のサイクリング・ベストシーズンは、3月~5月の雪解けから桜の季節です。残雪で白く輝く山々を遠く望みながら、春の日差しの元、満開の桜へ向かいます。米沢市内の桜の開花は例年4月半ばで、置賜さくら回廊はそれより遅いので、開花情報をよく調べてみてください。
5月になると田植えも終わり、みどり鮮やかになってきますが、鯉のぼりが元気に泳ぐくらい、日中は西風が強く吹きます。
梅雨が終わる7月下旬から真夏になると、とても暑くなるので早朝走行中心になりますが、お盆を過ぎると早くも秋の気配がしてきます。
9月の河川敷は、芋煮会でにぎわいます。
春と秋の期間はとても短く、10月になると日増しに寒くなっていきます。稲刈りがすっかり終わって、落葉が道につもり、天元台スキー場のオープン日が近づいてくれば、サイクリング・シーズンは終了です。
冬は大雪なので自転車は乗れません。福島以南へ遠征するか、スキーをして春を待ちましょう。
⑥峠越えはどうする
置賜盆地に来るには、周囲の山を峠越えしないと入れません。
新潟・小国方面に通じる国道113号は、車の交通量が多く舗装が荒れているところもあるため、自転車で走行せずに車載で移動するとよいです。JR米坂線もありますが運転本数が少ないためか、輪行している人はあまり見かけません。
福島市へ通じる栗子峠も、長いトンネルが2つあるので、自転車を車に車載して東北中央道(無料区間)で移動するとよいです(福島へは、鳩峰峠もありますが、かなり急坂が続きます)。
白布峠へ向けてヒルクライムするサイクリストは時々見かけますが(白布温泉が目的地かも)、筆者は自転車を車載して西吾妻スカイバレー(無料)で桧原湖へ下りて、湖の周回道路を走っています。
喜多方・会津方面に通じる大峠も、いくつかトンネルが続きます。筆者は1度上ったきりで、普段は車載して道の駅喜多の郷へ行き、そこから大川喜多方自転車道を走行します。
山形方面に抜けるには国道13号でなく、峠越えになりますが、高畠町の二井宿から柏木トンネル経由で楢下宿(こんにゃく番屋がある)から上山方面へ下りられます。帰りは車が怖いですが、白竜湖を下に眺めながら、国道13号で鳥上坂を下ります。
高畠町から宮城県の白石市へ通じる国道113号(七ヶ宿街道)は、最初の二井宿トンネルあたりが急坂になっていますが、あとはアップダウンは続くものの、なんとか筆者も走破できました(帰りは新幹線輪行でした)。
⑦おすすめルートは
特にルートは決めず、道端のお堂や石仏に足を止めながら、あてもなく気の向くままに田園地帯を走るのが楽しいですが、
まずは置賜自転車道で米沢から高畠ワイナリーやラーメン屋巡りを目指すのはどうでしょう。特に桜の季節は、高畠駅前から始まるまほろばの緑道が桜のトンネルになるので、旧高畠駅舎や安久津八幡の三重塔、道の駅たかはたへ向かうとよいです。
最上川堤防千本桜や置賜さくら回廊を巡るなら、国道287号で米沢から長井市の「川のみなとながい」(道の駅)へ。長井には白つつじや、あやめの公園もあります。
飯豊町では、農家レストランエルベでピザやパスタが食べられます。
白鷹町では、道の駅白鷹ヤナ公園のあゆ茶屋で、あゆ定食を食べてみてください。
« (号外)乙女旅的ラジオライフ 2022(春の改編作業中) | トップページ | (号外)春の良作MVが多すぎて渋滞中 »
「スポーツ」カテゴリの記事
- 使い終わりマスクで自転車チェーン清掃(2022.11.05)
- (号外・完全図解)宮城県大河原町・柴田町で一目千本桜サイクリング(2022.04.15)
- (完全図解)福島県桑折町のピーチリバーク157から福島市の花見山まで阿武隈川サイクリングロードを走る春(2022.04.10)
- (号外) 山形県 置賜(おいたま)地方でサイクリングしたい人のためのTIPS(ヒント)(2022.04.04)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント